供託金とは?没収される金額と基準とわかりやすい計算方法はコレ!

1 選挙で必要な供託金(きょうたくきん)とは?

第九十二条 

町村の議会の議員の選挙の場合を除くほか、第八十六条第一項から第三項まで若しくは第八項又は第八十六条の四第一項、第二項、第五項、第六項若しくは第八項の規定により公職の候補者の届出をしようとするものは、公職の候補者一人につき、次の各号の区分による金額又はこれに相当する額面の国債証書(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものを含む。以下この条において同じ。)を供託しなければならない。
一 衆議院(小選挙区選出)議員の選挙 三百万円
二 参議院(選挙区選出)議員の選挙 三百万円
三 都道府県の議会の議員の選挙 六十万円
四 都道府県知事の選挙 三百万円
五 指定都市の議会の議員の選挙 五十万円
六 指定都市の長の選挙 二百四十万円
七 指定都市以外の市の議会の議員の選挙 三十万円
八 指定都市以外の市の長の選挙 百万円
九 町村長の選挙 五十万円
2 第八十六条の二第一項の規定により届出をしようとする政党その他の政治団体は、選挙区ごとに、当該衆議院名簿の衆議院名簿登載者一人につき、六百万円(当該衆議院名簿登載者が当該衆議院比例代表選出議員の選挙と同時に行われる衆議院小選挙区選出議員の選挙における候補者(候補者となるべき者を含む。)である場合にあつては、三百万円)又はこれに相当する額面の国債証書を供託しなければならない。
3 第八十六条の三第一項の規定により届出をしようとする政党その他の政治団体は、当該参議院名簿の参議院名簿登載者一人につき、六百万円又はこれに相当する額面の国債証書を供託しなければならない。

公職選挙法

2019年7月21日投開票の参議院選挙に向けて立候補予定者は供託金をはじめ、資金集めに必死だろうなあ。

あの…
いまさら言うのもなんですが係長…
供託金ってなんですか?

供託金というのは、法務局などの「供託所」に保管してもらうお金のことをいう。

 

保管ですか…

 

厳密に言えば、選挙での供託金は「没取供託」といって、立候補の濫用防止が主な目的だな。

確かに…
立候補がタダなら自分も出馬するかも…

 

巡査がそう思うくらいだから、もし供託金がなかったら、立候補者数がものすごいことになると思わないか?

 

収拾がつかなくなりそうですね…

そうならないための供託金だ。

なるほど…

そして、立候補者乱立防止の極めつけなのが、候補者が一定の得票数に満たなかった場合や、途中で立候補を辞退した場合に,国又は地方公共団体がその供託金を没収することとなっている。

一定の得票数がなかったら没収されるとなると、余計に出馬のハードルがあがりますね…

巡査、今年の参議院選挙出馬してみる?

供託金払えないですっ!

2 参議院選挙の供託金

参議院選挙の供託金い~くらだ?

たしか…
選挙区選出であれば300万円比例代表選出であれば名簿登載者1人につき600万円だったと思います。

正解!

(さっきの公職選挙法第92条チラ見してて良かった…)

3 参議院選挙の供託金没収点とは?

第九十三条 

第八十六条第一項から第三項まで若しくは第八項又は第八十六条の四第一項、第二項、第五項、第六項若しくは第八項の規定により届出のあつた公職の候補者の得票数が、その選挙において、次の各号の区分による数に達しないときは、前条第一項の供託物は、衆議院(小選挙区選出)議員又は参議院(選挙区選出)議員の選挙にあつては国庫に、都道府県の議会の議員又は長の選挙にあつては当該都道府県に、市の議会の議員又は長の選挙にあつては当該市に、町村長の選挙にあつては当該町村に、帰属する。

公職選挙法

今回の参議院選挙の選挙区選出で言えば、ざっとこんな感じだな。

立候補者の得票数が

今回の参議院選挙で

規定の数に達しないときは

選挙届出のときに差し出したお金は

国のお金になります(返しません)。

規定の数って…

 

選挙区選出は公職選挙法第93条比例代表選出は公職選挙法94条に記載がある。

 

1 参議院選挙【選挙区選出】供託金没収点の計算方法は?

第九十三条

二 参議院(選挙区選出)議員の選挙
通常選挙における当該選挙区内の議員の定数をもつて有効投票の総数を除して得た数の八分の一。ただし、選挙すべき議員の数が通常選挙における当該選挙区内の議員の定数を超える場合においては、その選挙すべき議員の数をもつて有効投票の総数を除して得た数の八分の一

公職選挙法

定数をもつて?有効投票の総数を除して?得た数の八分の一?

投票総数から白票や候補者の氏名以外を記入した票だったり、複数の氏名を記入した票などの無効投票数を差し引いた票数の総数定数で割ったそのうちの八分の一ってことだな。

???

分りづらいよな…
例を挙げて説明しよう。

【選挙】占いパトカー参議院選挙(選挙区選出)

【定数】5

【有効得票数】5,000

【立候補者】巡査

【巡査得票数】130

有効投票の総数が5,000で、それを定数5で割って、そのうちの八分の一?

そうだな!
計算式にしてみるといい。

ええっと…

5,000(有効投票数)÷5(定数)×1/8=125

さて、占いパトカー参議院選挙、巡査候補の供託金はどうなるでしょ~か?

戻ってくる!

正解!
巡査候補の得票数は130、規定の数は125
ゆえに規定の数を満たしているので供託金は返ってくる。

よかった~♪

ちなみに
巡査が算出した規定の数125というのは一般的に供託金没収点(きょうたくきんぼっしゅうてん)とも言われている。

供託金没収点
なんだか赤点みたいですね…
とりあえずクリアできて良かったです

では、次。
比例代表選出。

2 参議院選挙【比例代表選出】供託金没収点の計算方法は?

第九十四条

衆議院(比例代表選出)議員の選挙において、衆議院名簿届出政党等につき、選挙区ごとに、三百万円に第一号に掲げる数を乗じて得た金額と六百万円に第二号に掲げる数を乗じて得た金額を合算して得た額が当該衆議院名簿届出政党等に係る第九十二条第二項の供託物の額に達しないときは、当該供託物のうち、当該供託物の額から当該合算して得た額を減じて得た額に相当する額の供託物は、国庫に帰属する。
一 当該衆議院名簿届出政党等の届出に係る衆議院名簿の衆議院名簿登載者のうち、当該選挙と同時に行われた衆議院(小選挙区選出)議員の選挙の当選人とされた者の数
二 当該衆議院名簿届出政党等に係る当選人の数に二を乗じて得た数
2 第八十六条の二第十項の規定により衆議院名簿を取り下げ、又は同条第十一項の規定により同条第一項の規定による届出を却下された政党その他の政治団体に係る第九十二条第二項の供託物は、国庫に帰属する。
3 参議院(比例代表選出)議員の選挙において、参議院名簿届出政党等につき、第一号に掲げる数が第二号に掲げる数に達しないときは、当該参議院名簿届出政党等に係る第九十二条第三項の供託物のうち六百万円に同号に掲げる数から第一号に掲げる数を減じて得た数を乗じて得た金額に相当する額の供託物は、国庫に帰属する。
一 当該参議院名簿届出政党等に係る当選人の数に二を乗じて得た数
二 第八十六条の三第一項の規定による届出のときにおける参議院名簿登載者の数
4 第八十六条の三第二項において準用する第八十六条の二第十項の規定により参議院名簿を取り下げ、又は第八十六条の三第二項において準用する第八十六条の二第十一項の規定により第八十六条の三第一項の規定による届出を却下された政党その他の政治団体に係る第九十二条第三項の供託物は、国庫に帰属する。

公職選挙法

六百万円に?数を減じて?得た数を乗じて?得た金額に相当する額 ?

混乱するよな…
ひとつずつ解釈していこう。
第94条で参議院選挙で必要な箇所を抜粋する。

3 参議院(比例代表選出)議員の選挙において、参議院名簿届出政党等につき、第一号に掲げる数が第二号に掲げる数に達しないときは、当該参議院名簿届出政党等に係る第九十二条第三項の供託物のうち六百万円に同号に掲げる数から第一号に掲げる数を減じて得た数を乗じて得た金額に相当する額の供託物は、国庫に帰属する。
一 当該参議院名簿届出政党等に係る当選人の数に二を乗じて得た数
二 第八十六条の三第一項の規定による届出のときにおける参議院名簿登載者の数

なるほど…

選挙区選出と比例代表選出では没収額の計算に大きな違いがある。
選挙区選出では「ある一定の数に満たなかった場合」は没収されるという基準値みたいなのがあったんだが、比例代表選出にはその基準となる数値ではなく、計算式によって算出された額が没収される金額となる。

頭を切り替えなきゃいけませんね…
すでに、頭が混乱してますけど…

そうか。
ではまず、計算に必要な数を探していこう。
最初に出てくる「数」は?

第一号に掲げる数
でしょうか?

そうだな。
つまりこの数は?

???

これも例にしたほうが良さそうだな。

【選挙】占いパトカー参議院選挙(比例代表選出)

【定数】50

【有効得票数】6千万

【巡査党名簿登載者数】30

【巡査党当選者数】5

【巡査候補得票数】130

第一号の数は…
当選人の数に二を乗じて得た数…
つまり
当選者に2をかける…ということで
5×2で10でしょうか?

正解!
では
第二号の数は?

届出のときにおける参議院名簿登載者の数 …
なので
30!

そうだ!

はっ!
つまり
第一号に掲げる数が第二号に掲げる数に達しないとき
っていうのはカンタンに言うと
名簿登載者数の半分以上が当選していないとき
ということになりますね!

だんだん読めてきたようだな!

没収額を計算式にすると…

没収額={名簿登載者数-(当選人数×2)}×600 万円

 

例題にあてはめると?

 

{30ー(5×2)}×600万円=12,000万円

 

1億2千万円!

 

はい。
今回の指導代として俺に払ってくれ。
1億2千万円。

高っ!!!
それはそうと…
比例代表選出の例題だと自分の130票じゃ完全に落選ですね(涙)

4 供託金没収でも当選!そのワケとは?

いやいや!
巡査候補!
供託金は没収だが、君は特定枠第一位登録だから当選だよ!

あ!特定枠!
そっか…
2019年の参議院選挙では自分みたいに130票でも、供託金没収でも当選するんでしたよね!
特定枠ヤバいですね…

今回の選挙は諸々注意することがあるので、有権者のみなさん、しっかり情報収集してください。

特定枠については、
2019年7月21日投開票!参議院選挙の比例代表「特定枠」って何?
で詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください!

夏本番での選挙、候補予定者のみなさん、選挙管理委員会のみなさん、そして警察官のみなさん、体調管理には十分お気を付けください!

占いパトカー一同
清き選挙運動を陰ながら応援してます!

 

 

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